実は菱目って奥が深いんです。
なぜなら、ちょっとしたミスで「レザーとレザーの縫い合わせができなくなる」「縫い目がバラバラになる」からです。あなたも「菱目がズレる」経験があるはずです。 こんなふうに・・・。
菱目打ちにはコツが必要です。作品をたくさん作れば自然にコツがわかってきますが、始めたばかりだと革のお金がかかるし、糸のお金もかかるわけで(涙)コツは早めに知っておいて損はありません。今回は、私が菱目打ちをするときのコツを紹介したいと思います。
簡単すぎて「あ、これが菱目打ちのコツ?(笑)」って思うかもしれませんが、やってみてくださいね!
特に出来上がった作品の縫い目に悩んでいるあなたにこの記事を読んでもらいたいです。ちょっとしたことですが、実践すればあなたの作品の縫い目に変化を感じることができるはずです。
原因1:線引きがズレている
そもそもの話ですが・・・。線引きがズレていると菱目がズレてしまいますよね。
線引きにはスティッチンググルーバーまたはディバイダーを使ってください。正方形や三角形のように単純なものも、曲線のものもスティッチンググルーバーまたはディバイダーを使うことで簡単に真っ直ぐな線を引くことができます。
スティッチンググルーバーを使うコツは、2回に分けて引くことです。まずは弱いチカラで、薄く下書き線を引きましょう。
下書き線がうまく引けたら、チカラ強く、濃い実線を引きます。
特にズレやすいのは曲線ですが、ゆ~~っくりスティッチンググルーバーを動かして線引きしてください。そうすることで、曲線でもきれいな線を引くことができます。
菱目打ち、1つ目のコツは「スティッチンググルーバーまたはディバイダーを使って線引きすること!」ですね!
原因2:菱目打ちは3つだけ
菱目打ちは4本・2本をできる限り使いましょう。6本の菱目打ちがあれば大きな作品を作るときはかなり便利ですが、まずは4本・2本・1本があれば十分です。なぜ4本・2本・1本なのか?それには理由があります。
4本を使う理由
4本を使う理由は「穴と穴の間隔が均等になる」からです。
菱目打ちの基本的な使い方として、先に空けた穴に菱目うちの刃を1目かけてから新しい穴を空けますよね。それをすることで穴と穴の間隔が均等になります。ですから4本は必ず必要です。
2本を使う理由
では2本はなぜ使うのか?それは「曲線でも穴と穴の間隔を均等にできる」からです。曲線のときは、必ず2本を使ってください。もしもカーブがきついときは、2本で穴を空けるところに印をつけてから、1本で穴を空けることをオススメします。そうすることで、菱目の向きを揃えることができます。この菱目の向きを揃えることで、縫い目も揃うのです。
1本を使う理由
では最後に1本を使う理由を説明します。なぜ1本を使うのか。それは「終点(菱目が終わる穴)に近づいたとき、穴の距離を調整するため」です。もしも4本で穴を空け続けると、終点と菱目が合わなくなってしまいます。そこで、1本を使うことで穴の距離を調整できるようになります。特に1本は必ず役立ちますので使ってくださいね。
体の向き
線引きOK!菱目打ちは4本・2本・1本を用意した!さぁ、菱目打ちだ!準備は完璧なのにそれでも菱目打ちが曲がってしまうことがあります(涙)
この問題は菱目打ちと体のポジションに問題があることが多いのです。
菱目打ちを体に対して平行(歯が全て見える状態)にしてしまうと、曲がることが多いです。そこで、菱目打ちを体に対して垂直(歯が1本に見える状態)にしてみてください。そうすることによって、菱目打ちが曲がることが少なくなります。菱目が曲がってしまうと、床面の縫い目がバラバラになってしまいます。必ず菱目打ちは体に対して垂直にしましょう!
菱目打ちは「コツ」と「経験」
今日紹介した「菱目打ちのコツ」で綺麗な菱目打ちができるはずです。しかし、経験が重要です。
経験をすればするほど、菱目の穴の深さや距離が均等になります。まずはコツを試してみてくださいね!