手縫いでレザークラフトを始めるとき、糸の長さに迷うと思います。
レザークラフトは1本の糸の両端に針を2本つけて表と裏から縫います。洋裁と比べると使う糸が長くなってしまいます。ですから、洋裁と同じように糸の長さを決めると100%、糸が足りなくなってしまいます。
糸が足りなくなったら「縫い直す方法」「糸を継ぎ足す方法」もありますが、ちょっとめんどくさいですよね。できれば一発で縫いきりたいところです。
手縫いでレザークラフトを始めるときは「糸の長さ」を決めてから、縫い始めてください。
今回は「糸の長さ」の決め方を説明します。基本の長さをマスターしましょう!
手縫いに必要な糸の長さは?
手縫いに必要な糸の長さは「縫いたいところの長さ×4倍」と覚えてください。
「4倍も!?」と感じるかもしれませんが、レザークラフトは革の表(銀面)と裏(床面)から交互に縫い進めていきます。ですから、かなりの長さが必要です。
例えば、縫いたいところが10cmなら「10cm×4倍=40cm」です。
糸を4倍とることで、糸が足りなくなってしまうことはありません。それに、糸が長すぎて余ってしまうこともありません。これは糸の種類が麻糸、ナイロン糸、ポリエステル糸でも同じです。
糸の長さは4倍。ただし・・・
「縫いたいところの長さ×4倍」と覚えてくれましたか?
でも、ちょっとだけ待ってください。気をつけなければいけないことがあります。それは「縫いたいところが長すぎるのはダメ!」ということです。
例えば縫いたいところが「20cm」なら?「80cm」です。長すぎて思っている以上に縫いにくいです。
私は最初、何も知らずに針と糸をがんばって操っていました。でも、縫いづらい・・・。針を通すたびに糸をひっぱるのも大変ですし、時間もかかります。それに何度も縫い穴に糸を通すので、糸がボロボロのクタクタになってしまうんです。これはだめですよね。
そこでポイントです。
もしも、縫いたいところの長さが「両手を広げた以上の長さ」になるときはキリのいいところで一度、糸を処理します。そしてまた、残りの「縫いたいところの長さ×4倍」の糸を用意して縫い始めます。
例えば、縫いたいところの長さが20cmなら糸は80cm必要です。
その縫いたいところの長さを10cmずつに分けます。分けることで、糸は40cm×2回分です。これでスムーズに縫うことができるので時間も短縮できて、糸もキレイなまま仕上がります。小さい作品なら1回で縫うことができるかもしれません。ですが、カバンのように大きなものだと、もっと糸が長くなります。縫う長さが1メートルあったら?そうです。4メートルも必要です(涙)
糸は「両手を広げた以上の長さ」よりも長くしないでくださいね!レザークラフトは糸を使う作品がほとんどです。ですから糸の長さの決め方をマスターすれば、ムダな作業を減らし、作業効率は一気にあがります。また、ゴミになってしまう糸も減らすことができますし、作品コストを抑えることができます。一石二鳥ですね!キリのいいとこで一度、糸を処理するのは勇気がいるかもしれませんが、ぜひマスターしてくださいね!