レザークラフトの糸の縫い方

  • 2020年5月6日
  • 2020年5月10日
  • 縫い

レザークラフトの基本的な縫い方「平縫い」。今日はこれを勉強しましょう。

糸の長さをチェック

レザークラフトでは革の表と裏から、糸を通して縫います。ですから思っている以上に糸の長さが必要です。この糸の長さをチェックし忘れてしまうと、縫っている途中で糸が足りなくなってしまいます。また、糸が長すぎると縫いづらく、縫うスピードが遅くなってしまいます。この「トラブル」を避けるために、縫い始める前に必ず「糸の長さをチェック」してください。

縫いたいところの長さ×4倍

作品に必要な糸の長さは「縫いたいところの長さ×4倍」と覚えておいて下さい。これを覚えておけば、カンタンにチェックできて、失敗もありません。

針と糸のセット方法

レザークラフトでは、2本の針と1本の糸を使って革を縫っていきます。布用の針と糸の使い方とは違いますが、慣れればカンタンにセットできます。写真付きで説明しますので、一緒にやってみましょう。

1:糸の先を整えて針穴に糸を通す

糸が太いと通し難いかもしれませんが、慣れればカンタンです。この画像では1番糸を使っています。

2:糸の端から7cmのところに針を刺す(この時に、糸の中心に針を刺してください。)

糸に針を刺している状態です。
拡大するとこのような感じです。

3:針に刺した糸を針穴に近づける

そのまま針穴に近づけます。
ここまで近づけましょう。

4:針穴に通っている糸と針が刺さっている糸を(この写真の場合は)右側へ引っ張る。糸を最後まで引っ張ると写真のようになります。

短い方の糸を引っ張りましょう。
糸を針から抜く感じで引っ張ります。
拡大すると短いほうの糸が針から抜けています。これが正しい状態です。

5:反対側の糸も1~4と同じようにおこないます。

1~5のやり方は糸や針が変わっても同じです。

革を縫う方法

針と糸の準備ができましたね。いよいよ革を縫います。針と糸のセット方法と同じく、写真付きで説明しますね。最初のころは縫い目がガタついてしまうかもしれません。まずは「キレイに縫う」というより「針と糸の動かし方をマスターする」くらいの軽い気持ちで縫ってみてくださいね。

1:縫いはじめの穴に針を通す

はじめの穴に針を通します。

2:2本の針を片手で持ち、糸の長さを同じにする

両方の針には糸が通してあります。

3:革の表(銀面)にある針を、次の縫い穴に通す。次の縫い穴に通すときは必ず表から通すこと!

4:革の裏(床面)にある針を、表から通した糸の前に通す

裏(床面)から見たときの写真

5:糸を2本引っ張り、縫い目を引き締める

6:3~6を繰り返して縫い進める

全6ステップで説明しました。これが針と糸の基本の動かし方です。

この針と糸の動かし方をマスターできれば、コインケースやカードケースなどの小さい作品から、トートバッグなどの大きい作品も作れるようになります。

大事なことなのでもう一回いいますが・・・。

最初はぜっっったいに縫い目がガタつきます。私も最初はガタガタでした。
糸のせいにしたり、縫い穴のせいにしたり、道具のせいにもしていました。道具だっていくつも買い足しました(涙)

なぜ、ガタガタになるのか?それは、糸を引っ張るときのチカラの入れ方、糸を引っ張る方向などで縫い目が変わるからです。

しかし、安心してください。練習すればうまくなります!あきらめずにコツコツ練習あるのみです!

縫い終わったら糸の始末をしよう!

縫い終わったら、糸の始末をしなければなりません。当たり前の話ですが、「糸の最初」と「糸の最後」を固定しなければ、糸がスルスルと抜けてしまいます。そして、この糸の始末がキレイにできれば作品の質も上がります。

早速、糸の始末をしたいところですが・・・。
糸の始末は麻糸と人工繊維の糸(ナイロン糸、ポリエステル糸)によって始末の方法が変わります。

2種類の糸の始末の方法を紹介しますので、あなたが使っている糸によって始末の方法を変えてくださいね。

ポリエステル糸・ナイロン糸の始末

1:最後の縫い穴まで縫い終わったら、表側(銀面)の針を1目戻す

2:裏側(床面)の針も1目戻す

3:もう一度、表側(銀面)の針を1目戻す

4:裏側はこのように糸が2本出ています。1目分返して縫うことで、強度がでます

5:裏側(床面)に出ている糸を革から3mm残して切る

6:ライターの火で残した糸端をあぶって溶かす(黒くなってしまうので3秒以上、あぶらないようにしましょう!)

7:急いでライターのそこでこすって、革と糸をくっつける

麻糸の始末

1:最後の縫い穴まで縫い終わったら、表側(銀面)の針を1目戻す

2:裏側(床面)の針も1目戻す

3:もう一度、表側(銀面)の針を1目戻す

4:裏側はこのように糸が2本出ています。1目分返して縫うことで強度がでます

5:裏側(床面)に出ている糸を革から1mm残して切る

6:目打ちの先に皮革用のボンドをつけて、切った糸端と返し縫いをしたところの縫い目に塗る

7:ボンドが半乾きになったら、ボンドをつけたところを指で押さえて、指で糸でくっつける

この2種類の始末の方向は、結び目ができないので平らでキレイに仕上がります。

レザークラフトの糸の縫い方を説明しましたが、いかがでしたか?良くも悪くも、レザークラフトは糸の縫い方で作品の品質が大きく変わってしまいます。レザークラフトを始めた頃は縫い目がガタガタになったり、始末がうまくいかなかったり、糸が足りなくなったり。イライラすることもあると思いますが、練習すればするほど必ず上達します。練習あるのみです!

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